無観客開催を余儀なくされた昨年と異なり、2021年はwithコロナの考え方のもとアイドルフェスも開催され始めた。実際に僕が足を運んだ二つの大型アイドルフェス、@JAM EXPOとTOKYO IDOL FESTIVALについて振り返ってみよう。
@JAM EXPO 2020-2021
基本情報
開催日:2021年8月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場:横浜アリーナ
チケット料金:スタンダードチケット3日券¥29,000/1日券¥11,000*1
出演アイドル数:156組
動員数:不明
ステージ数:5(ストロベリーステージ、ブルーベリーステージ、メロンステージ、キウイステージ、パイナップルステージ)
特典会:オンラインのみ
主催:日本テレビ/@JAM EXPO 2020-2021実行委員会
背景
@JAMがどのような状況下で開催されたかという前提は認識しておく必要がある。開催されたのは神奈川県だが、開催前後の東京都のコロナ感染者数を見てみよう。
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4,220 |
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4,704 |
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3,581 |
3,081 |
大流行!!!デルタ型の出現により都内感染者は数千人単位で推移し、医療崩壊が叫ばれる中の開催となった。そして、アイドル業界内でもアイドルや運営達の感染等もあり、出場を辞退するグループが相次いだ。実際に出場を辞退したグループは下記の通り。これを受けてその都度、出演者変更、タイムテーブル変更が行われることとなりオタクも関係者も混乱した。
- 8/20発表 虹のコンキスタドール、いぎなり東北産、MIGMA SHELTER
- 8/23発表 Appare、煌めき☆アンフォレント、綺星★フィオレナード
- 8/24発表 HKT48、カミングフレーバー
- 8/25発表 エラバレシ、Hello Youth
- 8/26発表 転校少女*、ゑんら、イケてるハーツ、純情のアフィリア
- 8/27発表 東京女子流、アップアップガールズ(仮)、じゅじゅ、結音 YUION
- 8/28発表 STU48*2、東京パフォーマンスドール
コロナ対策の特徴
不織布マスクの着用、検温、手指消毒、コール禁止等の当然の対策が行われたが、密回避のために導入されたのが「プライオリティチケット」システムだ。
まず、前提として@JAMには5つのステージがあり、そのうちストロベリーステージとメロンステージは横浜アリーナ本会場内に設置されている。全ての入場者にはチケット購入時点で横アリ本会場の指定席が割り振られるため、少なくともその2つのステージについては見ることができる。
一方で、それ以外の3ステージは隣接するライブハウス*3や、横アリ内の別スペースに設けられている。その規模は各ステージ数百人程度であり、通常時に1.5万の収容人数を誇る本会場とは規模感がまるで違う。そしてコロナ前は横アリ本会場のアリーナ席*4を除いてオールスタンディングだった全てのステージにおいて椅子が設置されており、人が密集することを防いでいた。そして、ここで登場するのが「プライオリティチケット」システムだ。
かっこよく言っているが、要は指定席システムの亜種だ。このシステムでは、まず各ステージを複数の出演時間ごとにブロックに分ける(下記タイムテーブルでいうところの①②・・・と書いてあるのがそれだ)。オタクはお目当てのアイドルのブロックをオンラインで事前に申し込んでおき、抽選or先着でプライオリティチケット=「そのブロックに優先的に入場でき、その会場内の指定席に座る権利」を得ることができるというものだ。なお、各番号で申し込めるステージは一つに制限されている。
要はブロック中にステージ移動はするな、各ステージでは決まった席に座れというのがこのシステムの基本スタンスだ。なお、すでに席が確保されているストロベリーステージでは「会場前方でライブを見る権利」がプライオリティチケットの対象となる。
そして、通常の指定席システムとは異なるのが、プライオリティチケットの有効期間が当該ブロック1組目終了までに限定されているところだ。つまり、申し込み忘れや抽選に落ちてプライオリティチケットを入手できていないオタクであっても、1組目終了時点で椅子に空席があれば、その分の人数が入場可能となるのが特徴と言えるだろう。
当日の僕の動き方と各ステージの感想
そもそも僕は土曜・日曜のチケット2日分を購入していたのだが、爆増する感染者を見て、土曜は不参加とした*5。なので、参加したのは日曜日1日だけだが、その日の動き方を振り返ってみる。。。と、その前に前述のプライオリティチケットの申込状況だが、下記のとおり惨敗である。
- ストロベリーステージ①(クマリ目当て)→落選
- ブルーベリーステージ②(開歌目当て)→当選
- パイナップルステージ③(開歌目当て)→叩き負け
- ブルーベリーステージ③(ゆっふぃー目当て)→当選
- ストロベリーステージ④(ukka目当て)→落選
- パイナップルステージ④(フィロのス目当て)→叩き負け
- ストロベリーステージ⑤(ビヨ目当て)→落選
- ストロベリーステージ⑦(エビ中目当て)→落選
- ストロベリーステージ⑧(ももクロ目当て)→落選
というわけで、当日の僕の動き方はこんな感じである。ほぼほぼストロベリーステージに張り付き。
- クマリデパート(ストロベリー)
人権ない席で豆粒のようなクマリデパートを見る。遠すぎる… - B.O.L.T(ブルーベリー)
- 開歌(ブルーベリー)
「燦然」は堂々としたパフォーマンスで素晴らしかった。渡邉陽ちゃん、最近どんどん良くなっている!今見るべきグループだ! - 夢見るアドレセンス(ブルーベリー)
- 寺嶋由芙(ブルーベリー)
- ベビレトリビュートステージ(以下全部ストロベリー)
- ukka
- Devil Anthem.
- BEYOOOOONDS
- つばきファクトリー
- FMF
- MUSIC NOTEスペシャルステージ
- でんぱ組.inc
- 私立恵比寿中学
この日最大の目的。僕の推し安本さんの復帰後初の有観客パフォーマンス&新メンの初パフォーマンス!安本さんがYELLで「代わりなんて誰1人いるわけないから」って歌った瞬間涙出てきた。安本さんの代わりなんていないんだよ!おかえり!!! - ももいろクローバーZ
いつぶりにみるだろうか。僕のアイドルオタクの原点だ。音響停止ハプニング×2で笑った。やっぱり「走れ!」を聞くと締めくくられた感がすごい。
参加した所感
結論から言うと、アイドルフェス特有の楽しさは全く感じられず、到底1万円の価値が見いだせるイベントではなかった。楽しくなかったポイントを整理してみよう。
- とんでもないガラコンなのに最後列の指定席
今回の@JAMはこれまで見たアイドルのライブの中で1番と言っていいガラコンだった。1.5万人が収容できる横アリ本会場に対して、少ないときは数百人程度の観客しか入っていなかっただろう。
しかし、上述の通り、プライオリティチケット争奪戦に負けまくった僕は大半の時間をだだっ広い横アリのほぼ最後列で過ごすことになった。周りにオタクは全然いないのに、席を移動することもできず、豆粒のようなアイドルを遠目に眺める数時間…正直退屈だ!!そこまで推してないアイドルを遠目に見て楽しめるわけがない。 - ステージ間の移動の不自由さ
アイドルフェスの最大の魅力の一つが、一日で様々なアイドルのパフォーマンスを見れることだ。推しグループを楽しみ、新進気鋭のグループをチェックし、ダッシュでまた推しグループのステージを回し、メインステージで地上アイドルを見てそのパフォーマンス力に感心する・・・等と、地上から地下までいろんなアイドルを見るのが楽しいし、なんならタイテ組んでる時が一番楽しい説まである。
しかし今回導入されたプライオリティチケットシステムのため、ステージ間の移動は大幅に制限された。そして僕はストロベリーステージ最後方に張り付く羽目になったのだ。 - オタクの元気のなさ
やっぱりアイドルフェスは1年のうちで最もオタクがはしゃぐイベントだ。「トライアングル・ドリーマー」が流れたらダッシュして、「Athma」が流れたら皆でシンガロンをして、「夏'n ON-DO」で輪になって踊りたいのだ。ピンチケがマサイしながら奇声を上げている横で、一番先生がキレキレのダンスを踊っているのがアイドルフェスのあるべき姿なのだ。
周囲に全くオタクがいないガラガラの横アリで僕は寂寥感に襲われていた。
@JAM総括
参加をやめたオタクも多数いただろうし、収益的には間違いなく大失敗だろう。そして、参加したオタクとしても、金返せ、と言いたくなるような体験だった。
とはいえ、今回のタイミングは状況があまりにも悪すぎた。上述したような楽しめないポイントもあったが、横アリの構造上、巨大会場1つ+小会場3~5つというステージ構成もやむを得ないことだ。同じ日に行われたNAMIMONOGATARIのような惨状を発生させなかったというだけで御の字。運営をあまり責めることもできないなぁ…というところだ。また、不参加者への返金などもあり、誠実な対応がなされていた印象だ。
とはいえ、もし同じ形で同じ値段でイベントが行われたら僕は行かないだろうな、とも思う。
TOKYO IDOL FESTIVAL2021
基本情報
開催日:2021年10月1日(金)、2日(土)、3日(日)
会場:お台場・青海エリア
チケット料金:一般チケット3日券¥24,800/1日券¥8,800*6
出演アイドル数:160組*7
動員数:不明
ステージ数:4(HOT STAGE、SMILE GARDEN、SKY STAGE、DOLL FACTORY)
特典会:オンラインのみ
主催:TOKYO IDOL PROJECT
背景
@JAMと同様にその時の東京の感染者数の状況を見てみよう。
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9月後半、なぜか感染者数は減少傾向にあった。そして、東京を含めて発令されていた緊急事態宣言が9月30日をもって解除され、イベント開催にあたっては状況は少しマシになっていた。僕も開催自体は問題なさそうだ、と感じていた。
しかし、ここで想定していなかった問題が起きる。台風16号の発生だ。16号が都心に最も近づくのはTIF初日、10/1…そして開催前日、運営から初日の開催中止が発表された。有休を取得してTIFに備えていた僕は絶望した。
10月1日(金)に初日の開催を予定しておりましたTOKYO IDOL FESTIVAL 2021ですが、大型の台風16号の接近に伴い強風が予想されており、お客様の安全を第一に考慮いたしました結果、大変苦渋の決断となりますが全ステージ中止とさせていただきます。
TIFを楽しみにお待ちいただいておりましたお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますこと誠に申し訳ございません。
また開催直前での発表となりましたこと重ねてお詫び申し上げます。
コロナ対策の特徴
コロナ対策はステージごとに異なるが、大きな特徴としては「入場制限と立ち位置の指定」ということが言えるだろう。
まずはHOT STAGE*8だが、ここは全席椅子席を設けたうえで、外に入場列を作る。入場できる人数を規制したうえで、出て行った分の人数を入場させるシステムだ。それに加えて、1日で2回の換気・消毒タイムを設け、そこでは完全入れ替え制とする*9。
次に最大の会場、SMILE GARDENだ。ここは野外ステージなので椅子などは設けられていないが、柵と紐、地面にひかれた線によって、一人しか入れない1メートル四方のエリアを作り、そのブロック内に一人ずつオタクがおさまっていくようにしていた。そして空いている場所をオタクが探して前から勝手に入っていくシステムだ。それを破ろうとすると、BONDSが飛んでくるわけだ*10。
また、SMILE GARDENの入場には検温+確認事項回答画面の確認+リストバンド確認+荷物確認+ペットボトル一口飲まされる+ランダムでアルコール検査と確認事項がてんこ盛り。コロナ対策はまだわかるが、特典会もないのに、ペットボトル飲むのとかいらねーだろ…と思ってしまう。
一番難解なのが、SKY STAGEだ。大まかな仕組みはSMILE GARDENと同じなのだが、違うのは入る場所を選べないというポイントだ。SKY STAGEはステージ側から4つのエリアに分けられており、エリアに1人分の空きが出たらスタッフがオタクを1人案内するというシステムだ。つまり自分が行ったタイミングで前のオタクが抜けた場所にしか入れないので、どこのポジションには入れるかは運次第ということになる。後述するが、これが大きな不公平感を生む。
そして、DOLL FACTORYだが…よくわからない。2日間で1回も行ってない、というか行けなかったからだ。
当日の僕の動き方と各ステージの感想
台風で初日が中止になったので、参加したのは2日目と3日目。まずは2日目のまわり方と感想は以下の通り。
- フィロソフィーのダンス(HOT STAGE)
ウェイク・アップ・ダンスから始まってアップデートされたフィロのスを見せつける。あんちゃんの新しい髪色かっこいいぜ! - サンダルテレフォン(SKY STAGE)
「真夏の匂い」衣装。ダルフォンのゴリゴリアイドル衣装見ることないので新鮮!そして、この後開歌とクマリデパート目当てでDOLL FACTRY入場列に1時間並ぶも入れず絶望する。 - キミのガールフレンド(SKY STAGE)
- Pretty Ash(SKY STAGE)
- P-Loco(SKY STAGE)
- 虹のコンキスタドール(SKY STAGE)
やっぱりトライアングルドリーマー聞かないと夏始まった感じしないよね。 - 寺嶋由芙(SKY STAGE)
ゆっふぃーとSKY STAGEは相性抜群。いい女! - 開歌(SKY STAGE)
浄化枠。新曲「灯り」アカペラから始めて、「ゆびさきに向日葵」、「ポプラ」で心が澄み切っていく。 - predia(SMILE GARDEN)
- 私立恵比寿中学(SMILE GARDEN)
キョンシーメイクで登場!位置取りが悪くいまいちパフォーマンスを楽しめず。 - スマイルジャンボリー(SMILE GARDEN)
- buGG(SKY STAGE)
- JYA☆PON(SKY STAGE)
曲の途中で急に停止したと思ったら、雷が近づいているため、スタジオ内に避難してくれ、との事。湾岸スタジオの地下駐車場まで連れてこられたところで、全野外ステージの中止が発表され、僕は帰路についた*11。
3日目はこんな感じ。
- ukka(SMILE GARDEN)
やっぱスマイルガーデンで見るukkaは最高だ。「それは月曜日の9時のように」はいつどんなシチュエーションで聞いてもテンション上がる。 - HKT48(SMILE GARDEN)
- Devil ANTHEM.(SMILE GARDEN)
- //ネコプラ//(SMILE GARDEN)
- FES☆TIVE(SMILE GARDEN)
- スマイルジャンボリー(SMILE GARDEN)
スマイルガーデンに響き渡る「タイムマジックロンリー」はさすがにエモい気持ちになる…。デビアンが新曲ぶち込んできたが、こういう時は代表曲とかやれよ!そしてこの後長い長いスカイステージの行列へ… -
スカイステージ 、階段下まで列伸びてる…ヌュまでにどこまで進むか… #TIF2021 pic.twitter.com/t83BGh7aO6
— かまやん (@kama_idol) 2021年10月3日 - nuance(SKY STAGE通路)
「last a way」で爽やかに始め、最後に「wish」で締めるの最高じゃないですか???夕暮れのスカイステージという最高の舞台で初出演のヌュアンス、輝いていた…素晴らしかった。 - SOL(SKY STAGE通路)
- Benjamin Jasmine(SKY STAGE通路)
- ukka(SKY STAGE通路)
ukka終りでオタクが結構抜けて、やっと客席エリアに入れる、、、と思ったら何と最前ブロックに!僥倖!! - きゅるりんってしてみて(SKY STAGE)
- //ネコプラ//(SKY STAGE)
- FES☆TIVE(SKY STAGE)
- 超ときめき♡宣伝部(SKY STAGE)
周囲にかなりとき宣オタクが多くて、(おめーらがずっと陣取ってるから全然スカイステージ入れないじゃねーか…)と思っていたのだが、とき宣のステージめちゃめちゃ素晴らしかった。2曲目にやった「初恋サイクリング」初めて聞いた曲だったが、めちゃめちゃよくてTIFの後の数日鬼リピしていた。辻野さんの「好きだったよ」マジでやべーだろ。アイドルソングかくあるべし。 - Devil ANTHEM.(SKY STAGE)
デビアンの音楽性はそこまで好きじゃないが、なんだかんだ楽しい。フェスとかで聞くと盛り上がる。声出したくなっちゃう。 - フィロソフィーのダンス(SKY STAGE)
俺的TIFベストアクト。アシッドジャズ風味の「ダブル・スタンダード」でフィロのスの世界に引き込まれる。そして、2曲目はシティポップ「テレフォニズム」。東京の夜景とシティポップの組み合わせは最高。そして最後は「ジャスト・メモリーズ」。実は僕は2017年のTIFスカイステージでジャスメモを聞けなかったことをずっと後悔していた。4年越しにこの曲をスカイステージで聞けたことがうれしくて泣きそうになっちゃった。素晴らしいステージだった。
参加した所感
結論から言うとTIFも全然楽しくなかった。もちろんフィロのスやnuanceやとき宣など、素晴らしいステージはあったが、全体で見ると全く9000円のチケット代がペイした印象はない。理由は以下の通りだ。
- 異次元の入場制限
前述の通りのコロナ対策が行われていたため、各ステージの入場規制はえぐいことになっていた。ドールファクトリーは、1時間以上並んでも入れなかったし、スカイステージの客席エリアにたどり着いたのは、並び始めてから3時間後だった。俺たちは行列に並ぶためにTIFに来たわけじゃないんだよ。しかも、行列の密対策は特にないので、客席よりオタク間の距離が近い。。。本末転倒である。 - スカイステージの不合理なシステム
スカイステージのシステムがクソだった。まず、ホットステージと異なり、客席入替え制にしていないため、お目当てグループのために数時間以上前から良席に陣取るオタクが見られた。さらに、結局どの位置に入れるかは前のオタクが移動したブロックになるため、早く並んでも後方のブロックになってしまうなど不公平感があった。
スカイステージは収容人数も少ないため、待機列の進みの遅さもひどいものだった。 - 意味不明な動線や制限
例年スカイステージとスマイルガーデンの行き来は自由だったが、今年はスカイステージからスマイルガーデンに行くためにはいったんエリア外に出て、大回りする必要があった。しかも、その度に前述の面倒な入場手続きが発生する…。
また、熱中症への対策を呼び掛けながら、会場内は飲食物の販売なし&トイレに離脱したら列並び直しなど、ダブスタな対策が散見された。
あと、これはTIF運営が悪いわけではないが、HOT STAGEからSMILE GARDEN行くのにいつもの道が封鎖されており、大回りが必要だった。めんどくさすぎ!
TIF総括
@JAMほどではないだろうが、例年に比べるとかなり入場者数を絞ったり、初日が中止になったりしたのでやはりTIFも赤字だったのではないだろうか。
そして、台風や初日の豪雨は天災なのでしょうがない面はあるが、カスタマーエクスペリエンスは最悪。もちろん、コロナ禍での開催の難しさはあるだろうが、緊急事態宣言も解除された状況で、もう少しマシなやり方はあったんじゃないの?と思ってしまう。コロナ対策だけ考えた結果、コロナ対策以外のすべてがクソだったという印象。
両フェスに見る失敗の真因
まず、コロナ禍での大型アイドルフェスの開催という困難なミッションに挑戦した両運営には敬意を表したい。一方で、「失敗」と言い切ってしまってよいかはわからないが、僕は両フェスとも非常に不満が残る体験だった。その真の原因はどこにあったのだろうか?
密を作らないこと、人流を抑制すること、声を出せないこと…コロナ禍におけるNG行為はどれもこれまでの夏のアイドルフェスの盛り上がりには必須のものだった。そういった制限の中、アイドルと箱を用意しても、そこで行われるものはアイドル”フェス”としての魅力を持ったイベントとは言えなかった。
思うに、@JAM運営もTIF運営も「いかにコロナ前のフェスに近づけられるのか?」という命題のもと企画を進めていたのが失敗だったのではないだろうか。コロナ前のフェスを目標とした場合、オタクはコロナ前のフェスと比べ、その違いに不満を抱いてしまう。もっと新しいアイディアで、フェスをアップデートすることが必要だったのではないか。
ヒントはあったと思う。オタクが声を出せないのなら、バラードに強みを持つアイドルをラインナップして、エビ中がちゅうおんでやってるような着席専用ステージを設けてもよかった*12。オタクの動線を厳しく制限するなら、アイドル自身がステージを降りてパフォーマンスすることもできたかもしれない。ライブスペースがこれ以上作れなくても、トークコーナーみたいな場所を複数作ればオタクは分散したかもしれない。
これらは、僕が適当に考えただけだが、今回、運営に新しいフェスにチャレンジする気概はあっただろうか?ただコロナ対策に汲々としながら、「コロナ前のフェス」を目指していただけでは魅力のあるコンテンツは作れない。
このエントリを書いている11月現在、東京のコロナ感染者数は1日10人程度とかなり落ち着いてきている。とはいえ、この先どうなるのかは誰にもわからない。
来年の夏、僕は新横浜やお台場でどんな景色を見られるだろうか。
*1:VIPチケットは3日券¥148,000/1日券¥55,000
*2:当日発表!
*3:New Side Beach
*4:一般的にはスタンド席と言われるが、横アリではなぜかこう呼ばれる
*5:入場しなかった場合に後日返金できるというシステムはかなり良心的だったと思う
*6:キラキラチケットは3日券¥100,000/1日券¥40,000
*7:出演者ページをカウント。V-tuber除く
*9:なので、2部、3部の入場待機列は結構早い段階から形成されている
*10:今年のピンチケはやはり元気がなかったので、BONDSを呼ぶほどじゃないな…と思った
*11:帰ってから、やけ酒を煽った
*12:座席を用意するだけでなく、座ってみなきゃいけない、というステージ