とあるKSDDのアイドル考察録

アイドルオタク9年目のKSDDがアイドルに関して色々考えてみます

こんな弱い僕も君にとっての希望になれたらな ~宮園ゆうかと弱オタの青春~

先日、tipToe.2期の集大成ともいえるワンマンライブ『the light』がZepp Shinjukuで開催された。

 

最初に披露されたのは直近発売されたアルバム『lighthouse』に収録された新曲「ラストソング」だった。

そうだ、私はこの日々が好きだったな
ごめん、こんな簡単なことを忘れてた

この一節と共に、僕はtipToe.2期と過ごした3年半の日々を思い出していた。

 

 

どこかで夢を見てた

「ラストソング」に次いで披露されたのは「春の風速、帳が揺れて」。2期tipToe.の始まりの楽曲だ。


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僕がtipToe.2期、そして、宮園ゆうかちゃんと出会ったのは、コロナ禍吹き荒れる2020年10月のことだった。1期tipToe.のオタクだった僕はオンラインで2期のお披露目ライブを見ていたが、現場に足を運んだのは10月に行われた対バンライブが最初だったのだ*1。この頃はビニールシート越しでマスク必須、ゴム手袋着用というコロナ厳戒態勢で、会話もしづらい状況だったためか、僕の初チェキは見事に名前を間違えられている。この頃はリプも来ていたが、しっかり覚えなおそうという意思が感じられる。

 

そして少し間が開いて、2度目の邂逅は3か月後のダルフォン&Leo-wonderとの3マンだった。…が、また間違えとるやんけ!!全然「よし!!」じゃねえよ!!*2

 

 

なんだか思い出してしまったんだ 君のこと

『the light』に話を戻そう。ライブが進みMCの後に披露されたのは、tipToe.2期メンバー個々の歌の力を見せつけるような歌唱力で殴るブロックだった。「群青と流星」の冒頭のゆうかちゃんの歌い出し、圧巻だった…

そして「blue eyes trip」のあいりちゃんのかっこよさ、「スターゲイザー」で溜めまくるめみちゃんの堂々たるステージング。息が止まるような緊張感。。。大きく映し出されるVJも楽曲の雰囲気をブーストさせる。完成された世界観がそこにはあった。

 

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「群青と流星」が初めて披露されたのは、2021年3月のことだった。その後何度か現場に足を運び、やっとゆうかちゃんに名前も覚えられた2021年夏、ゆうかちゃん卒業のニュースが飛び込んできた。僕は下北沢MOSAiCで行われた卒業公演に足を運んだ。「かまやん、ありがとう!幸せでいてね」と言われて「名前覚えてくれてありがとうね、ゆうかちゃんも元気でね。」と別れを告げた。

…そして、また数か月が経って喜ばしいことにゆうかちゃんの復帰が発表された。しかし、この頃は少しtip熱が冷めていたこともあり、結局ゆうかちゃんと再び相まみえたのは2022年4月末、センクラで行われたササキフェスでのことだった。…が、また名前間違えてんじゃねーか!!

 

声は喉に詰まってく

ライブが進み、「静かの海」「Hello,World」の2曲が披露された。所謂「雨編」の楽曲だ。梅雨入りが発表されたばかりの東京で静かに歌われた一節「梅雨は過ぎて もうすぐ夏が来る」は心に染み入るものだった。梅雨明けと同時にtipToe.はその姿を消すのだ。

 

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雨編のアルバム『fifthRuler.』が発売されたのは、2022年の冬だ。2022年にはめみ・みことの加入、2期の代表曲「さくら草の咲く頃に」の発表、fishbowl&きのホ。とのスプリットツアーなどがあり、それらを経てtipToe.への情熱とゆうかちゃんの認知を無事に取り戻した僕だったが、『fifthRuler.』のリリイベで事件は起きた。撮ったチェキを見ると…え、誰だよ!?

 

どうやらゆうかちゃんは、似た名前の別のオタクと名前を間違えてしまったようだ。そして、この記憶違いがゆうかちゃんのスイートスポットに入ったのか、この後数回にわたってゆうかちゃんの記憶には混乱が見られる。

 

時よ止まってと願う

「Hello, Wold」が終わり、朝日、そして、風鈴の映像がバックスクリーンに大写しになり、風鈴の音色が鳴る…始まったのは「散り菊」だった。どこかの地方都市の夏の風景へと映像は進む。ノスタルジックで美しくてなんとも言えない感情に襲われる。僕は本間さんが書いている楽曲解説などはあまり読まない不真面目なオタクだが、この街にtipToe.の楽曲の主人公たちが暮らしているのだろうか、と想いを馳せた。

 

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「散り菊」を初めて聞いたのは、2023年のツアー、静岡公演のことだった。僕は遠征をあまりしないオタクである。金と手間がかかるし、主現場を持たないDDの僕には遠征せずとも東京に現場が沢山あるからだ。しかし、最大の理由は「友人が少ない」ことだ。一人旅をそんなに楽しめるタイプではない僕にとってソロ遠征はあまりモチベがあがらないものなのだ。

しかし、tipToe.現場に通う中でそんな僕にもオタクの友人ができ、僕は静岡や札幌に足を運んだ。そして何よりうれしかったのがきのホ。主催の京都爛漫会への出演に伴う僕の地元・京都への遠征だった。毎日のように前を通った京都市役所前広場で大粒の雨が降る中で見た「散り菊」をきっと忘れないだろう。

 

こんなにそばにいたから

『The light』で印象に強く残ったのは続くブロックの「最後の朝が来る前に」のパフォーマンスだった。希望を感じるようだが、なぜか胸を締め付ける美しい旋律。そして、「ストロボライト」ではステージ上手にメンバーがゆうかちゃんを囲むように位置につく。そこからの一連のダンスは息が止まるようで、世界には僕とtipToe.しか存在していないような錯覚に陥るほどだった。

 

「最後の朝が来る前に」はtipToe.2期の最終章の3回のワンマンライブの初日、Veats Shibuyaで、「ストロボライト」は直前の定期公演「homeroom」で披露された楽曲だった。いずれも素晴らしいライブで…でも、それらのイベントを過ぎるごとに終わりが近づいてくるという事実を僕は直視しないようにしていた。


ライブが終わりに近づくにつれて、tipToe.の物語も終盤に差し掛かっていることを象徴しているようだった。

 

新しい世界で夢を見ている

本編最後のブロック、聞いたことのあるSEから始まったのは、「ユナイト」。ここまでのブロックではtipToe.が描く物語…架空の主人公が過ごす物語をなぞるようだったが、ここからはtipToe.メンバー達自身の物語が始まったように思った。たたみかけるように「さくら草の咲く頃に」、「My Long Prologue」、「シンガーソングトラベラー」が披露される。

これまでのtipToe.のライブで、間違いなくその中核を担ってきた代表曲たち。すべて出し切るような熱いパフォーマンス!

 

そして本編最後を締めくくったのは「春の風速、桜花を連れて」だった。終わりじゃないと歌う歌だが、僕は強烈に終わりを感じて号泣した。なぜかそこには不思議な爽快感があった。

エンドロールのない世界で広がり続ける日々を笑え
これで終わりじゃない 未来へまた繋ぐ物語

 

本編で披露されたのは、全て2期の楽曲だった。「集大成」と呼ぶのに相応しい、素晴らしいステージだった。パフォーマンスもエモーションも僕の好きなtipToe.の全てがこの日のステージには詰まっていた。

 

忘れないように なくさないように

アンコール前にあいりちゃんが代表してこの日のライブについてコメントをする。1期のラストライブが行われたのはZepp Divercityであり、やはりZeppという会場への思い入れはひとしおだったということだ。叶えられて、本当に良かったなぁ…としみじみ感じる。

アンコールは「夢日和」「星降る夜、君とダンスを」と大正義・大定番の2曲。そりゃ楽しいよ!そして締めくくりは「ホワイトピース」。この日のことを大切に心に刻みつけよう。そんなことを思った。


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こんな弱い僕も君にとってのなにか(希望)になれたらな

アイドルオタク自体は10年以上やっているが、tipToe.2期というのは僕が初めて始まりから終わりまでを見届けることになるグループになるので、やはり特別な思い入れがある。

とはいえ、僕は所詮「弱い」オタクである。おまいつと呼べるほど現場に行くわけでもないし、チェキループもしないし、CDも積まないし、配信もあんま見ないし、おはようリプも返さない…頑張っている人達に比べたら全然大したことないオタクである。別に自分を必要以上に卑下しようと思っているわけではなく、客観的に見て「弱い」のだ。

 

「シンガーソングトラベラー」では、ゆうかちゃんが落ちサビを歌う。『the light』の前日にTwitterで彼女は「前を向きたい人の背中を推せるような人間になりたい」、「自分が歌でこれを伝えることでそれを聞いた人も同じ思いを持ってほしい」と、このパートに込めた想いを語った。

例えば独り僕が泣いたあの日だって忘れないようにした
心のなか詰め込んで笑って大丈夫だと歌っていたい
こんな弱い僕も君にとってのなにか(希望)になれたらな
そんなこと思いながら

 

本編終盤、ゆうかちゃんはこの落ちサビを声を詰まらせ、涙を流しながら歌っていた。それを見た僕も、こみあげてくるものを抑えられなかった。

 


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tipToe.2期と共に過ごしてきた3年半、僕は確かにこの日々が好きだった。そして、こんな弱い僕でもゆうかちゃんがステージに立つための「なにか」の一つになれていたと信じている。それを伝えてくれたのは他でもない彼女自身だった。

 

ステージに立ってくれて、出会ってくれて、そして名前を憶えてくれてありがとう。

 

 

 

*1:当時はあいりちゃん、ゆうかちゃんに加え、1期から残っていたあみちゃん、後に脱退するうたちゃんの4人体制だった

*2:念のため断っておきますが、別に怒っていないのでこの後も含めネタとしてお読みください。