今年も赤レンガ倉庫にオタクが集まった。
アイドルオタクをやっていると、デートスポットに一人で行く場面が多くある。例えば3大アイドルフェスの一角、アイドル横丁夏祭りが開催される横浜・赤レンガ倉庫に赴く時などだ。しかし今年は、その横丁夏祭りの開催が見送られることとなった。
だが、心配はいらない(?)。今年はエビ中が赤レンガ倉庫でフェスをやるのだ。そういうわけで、僕は例年通りリア充スポットに一人、アイドルのTシャツを着て訪れた。
これは私立恵比寿中学主催「MUSiCフェス」の参加記録である。
ナタリーさんのライブレポはこちら↓
- 【桜エビ~ず】
- 【HERE】
- 【SUSHIBOYS】
- 【POLYSICS】
- 【ももいろクローバーZ】
- 【吉澤嘉代子】
- 【岡崎体育】
- 【ゲスの極み乙女。】
- 【フジファブリック】
- 【私立恵比寿中学】
- 【まとめ】
【桜エビ~ず】
相変わらずの遅刻癖がたたり、会場に到着したのは11時15分頃だった。桜エビ~ずは「お願いよ」をパフォーマンスしていた。これMVも可愛いんだよね。
それからノンストップで「さいしょのさいしょ」、「それは月曜日の9時のように」を歌い、最後は彼女達のキラーチューン「リンドバーグ」。開始直後にもかかわらず、かなりの人数の観客が入っていたが、堂々たるパフォーマンスだった!1年間磨いてきた素晴らしい楽曲群を引っ提げて迎える今年の夏は彼女たちにとって飛躍の時になるのかもしれないなぁ、なんてことを思った。
【HERE】
尾形回帰が「雨、止んでよかったですね!このまま松野さんに届けようよ!」と言って歌いだしたら結構な雨が再び降りだしたのには笑った。朝からあまり体力を使いすぎるのもしんどいので、途中で抜けて赤レンガ倉庫でランチ&アルコール摂取。
【SUSHIBOYS】
割とテンポ遅めなんだなという印象。「ダンボルギーニ」の語感が好き。ちなみにエビ中コラボ、リリスクコラボと2回見ているので、実は見るのは3回目だ。
【POLYSICS】
ライブ見るのは初めて。というか、お恥ずかしながら「ゆるめるモ!に楽曲提供している変なグラサンかけた、挨拶が『トイス!』っていう人たち」という印象くらいしかなかった。ビジュアルと言い、意味不明な映像と言い、ニューウェーブサウンドと言い、ああいうサブカル感あふれる文化は好きなので中古CDでも買いに行こうかな。またエビ中に曲書いてくんねーかなぁ。
【ももいろクローバーZ】
東京ドーム公演以来なので、約1年ぶり(れにちゃんは前の週に見ているが)。TAKUYAさんがももクロバンドに参加していることを初めて知る。2012年あたりの名曲・サラバや労働は非常に盛り上がった。労働スクワットはやはり楽しいものだ。
しかし何より感動したのはエビ中とのコラボ楽曲、「COLOR」だ。両グループはそれぞれ、色んな事を乗り越えて10年目を迎えた。アイドル業界で一大勢力となったスターダストを牽引してきた両グループがステージ上でコラボする姿を見ると涙がこみあげてきた。そしてこのあたりから僕の涙腺はバカになっていく。
【吉澤嘉代子】
相変わらずハイテンションなももクロのステージの後の登場だったので、チルアウトできた。すごく素敵な歌い方をされる方だが、MCもフワフワしていて独特の空気感がある。
セルフカバーの「曇天」も良かったが、ぽーちゃんとコラボした「日記」が最高だった。なんというか二人とも、体に染み渡る歌声なのだ。ぽーちゃんの楽曲を大切にしている感じ、良いよね。
【岡崎体育】
ちょっと抜けて、3曲目「フレンズ」あたりから。「今日来てるバンドもギャラは4等分だよ!バンドざまぁみろ!」の流れは笑っちゃう。先輩ばっかりだろうが!また、「あるあるフラダンス」のカバーはオタクなら納得のネタが仕込まれており(例:小林歌穂のピース、指伸びてないなど)、岡崎体育の下準備と愛情がよくわかった。本当、エンターテイナーだよなぁ。
【ゲスの極み乙女。】
久々に見たゲスはやはりかっこよかった。休日課長のベース良いよねぇ…MCで絵音ちゃんは休日課長の演技を「ドラマの失敗はベースで取り返していただいて…」とか言ってイジりまくっていたが、お前も人をイジれる程の演技ではなかっただろう!「猟奇的なキスを私にして」で始まり「キラーボール」で終わる構成はぶち上げって感じ。
【フジファブリック】
僕はフジファブリックのことをほとんど知らない。知っている曲は「若者のすべて」くらいだ。他はボーカルの志村さんが若くで亡くなったという事を知っている程度だった。しかし、この日見たフジファブリックのステージを僕は忘れることはないだろう。
最初3曲、知らない曲だった。切ない声をしている方だな、そんな事を思いながら僕はステージを眺めていた。そのあとに短いMCがあった。「自分たちもだが、大切なメンバーをなくして、今こんなでかいフェスをやっているエビ中を尊敬する。かっこいい。」そんな話をした。その後に披露されたのがフジファブリックがエビ中に提供した、「お願いジーザス」のセルフカバーだった。その途中からやんだはずの雨が急に降り始めた。
そして、最後に演奏されたのがエビ中も以前カバーした名曲、「若者のすべて」だった。イントロが流れた瞬間、周りの観客からは声が漏れた。多くの人が聞きたいと思っていた曲だったのだろうが、その時漏れた声は喜びというには切ない響きを持っていた。そして、僕は雨に濡れるのも厭わず、黙って泣きながらステージを見つめていた。
僕は根拠のないスピリチュアルな話や、単なる偶然を奇跡と言って騒ぎ立てる人達があまり好きではない。いつ降ろうが、雨はただの水滴であることに変わりはない。しかし、あの時降った雨はなんだか心に来る雨だった。
フジファブリックがステージを去る頃に雨は止んだ。僕は2014年のファミえんTシャツを脱いで、2017年のエビネギTシャツに着替えた。雨に濡れたTシャツは少し寒かったし、雨はもう降らない気がした。
フジファブリック (Fujifabric) - 若者のすべて(Wakamono No Subete)
【私立恵比寿中学】
満を持して登場したのは、主役・エビ中。1曲目は最新シングルのカップリング「青い青い星の名前」。後のほうでもう1曲のカップリング、「結ばれた想い」もパフォーマンスされたが、最新曲はまだチェックしてないって!まさか2曲も知らん曲やるとはw
また、この日は美怜ちゃんがフル出場。細かいことに気づけない系のオタクなので、後でTwitterで知ったのだが、自己紹介でターンしたのは久しぶり&ファミコン初パフォーマンスだったようだ。ファミコンで美怜ちゃんが泣いているのを見て、「ええ!泣くような曲これ!?さっきは楽しくブヒブヒ言っちゃっててゴメン!」とか思っていたがそういうことか。
しかし、この日一番印象的だったのは、「幸せの貼り紙はいつも背中に」に始まるブロックだった。僕が最初にこの曲を聞いたのは2014年バタエフェツアー、場所はパシフィコ横浜だった。聞きながら色んな事がフラッシュバックしてきた。そして、次に歌われたのは「なないろ」。感情を抑えられず、号泣した。一人で来ていて良かった。
私立恵比寿中学 『幸せの貼り紙はいつも背中に(from EVERY THINGPOINT2)』
そんな風に感傷に浸った後でも、元気にしてくれるのがエビ中だ。本編で最後に歌われたのはいわずと知れたメジャーデビュー曲「仮契約のシンデレラ」。僕が推し始めた時には既にアンセムだった、原点にして頂点とも言うべき楽曲だ。そして、アンコールでは「永遠に中学生」!僕自身はアラサーのおっさんだが、この曲を隣の人と肩を組んで歌っている時だけは中学生だ。
【まとめ】
僕はエビ中を推し始めて5年になる。この5年間だけでも、彼女達には本当に色々なことがあった。そして、僕はオタクという立場で、彼女達と一緒に喜んだり悲しんだりしてきた。
しかし、どれだけ悲しいことがあっても、僕はエビ中と同じ時代に生まれ、エビ中と出会い、エビ中を推した事を後悔したことはない。きっと、もう一度人生をやり直すとしても、エビ中を推す人生を選ぶだろう。そうでないとこんなに楽しく、切なく、記憶に残るフェスを見ることはできないのだから。「幸せの貼り紙はいつも背中に」でも、こう歌われている。
I’m satisfied with me 私に生まれてきてよかった
I’m satisfied with me 喜びのうた 空に響け
あらためて、エビ中結成10周年おめでとう。
これからもよろしく。