とあるKSDDのアイドル考察録

アイドルオタク9年目のKSDDがアイドルに関して色々考えてみます

楽曲派の週末

 

仕事が忙しかったりして、更新が滞りまくってしまった。

気合を入れないと書けないから時間がかかってしまうのだろうか。

そもそも見てる人も全然いないので、もう少し気楽に書くことにしよう。

と言いつつ長文になってしまった。。。

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この3週間、フィロのス、ブクガ、オサカナのワンマンに行っていた。いかにも楽曲派という感じだ。以下雑感。

 

1Girls are back in town Vol.1@恵比寿リキッドルーム/フィロソフィーのダンス6/16

 

最高に楽しく、ハッピーだけど、メンバーの強い気持ちも感じられるドルオタ冥利に尽きるライブだった。

ナタリー記事と、宗像さん記事はこちら。

natalie.mu

  

realsound.jp

 

開始前、200番位で入場したにも関わらず、既に会場は人があふれていて熱気がすごかった。ホントに俺200番台か?

ライブ開始前のBGMにクラップが入り、再生停止と共に会場盛り上がるものの、BGMが再開し、「あ、まだか…」という流れが2、3回あった。オタクがこのライブをどれだけ楽しみにしてきたかがわかって、否が応でも気分が上がってくる。

 

遂にライブが開始する。謎のドレッドヘアーのクソデカい外国人(デイビッドさん)が登場し、生バンドのSEに乗せて叫ぶ。何だこのファンクな雰囲気は!バンドメンバーのソロパートもあり、迫力が伝わってくる。生バンドのSEって、大好きだ。

そして満を持して登場したメンバーは新しい衣装に身を包んでいる。マリリさんは女の子らしいベレー帽なんて被っていて可愛い。ハルちゃんは、なんというか、ハルちゃん感あふれる赤い衣装でかっこいい。おとはすのスポブラは確かにエロくないがとにかく可愛い!あんぬさんは露出多めで、筋肉が健康的で素晴らしい。とにかくライブ開始時点で、テンションは最高潮に近かった。

 

1曲目はいきなり新曲「イッツ・マイ・ターン」。最初はキラーチューンを持ってくると思っていたので、少し戸惑うが、楽しい。

次は「アイドル・フィロソフィー」!否が応でもテンションが上がる。やっぱり声出すのは気持ちいい。

中盤、おとはすが「バンドセットが似合うゾーン」と言って紹介したパートで特に印象に残ったのは「アイム・アフター・タイム」だ。スローバラードのようなアレンジで始まり、ファンクサウンドに移行するの、かっこよすぎて鳥肌が立った。

新曲「ライブ・ライフ」はでんぱ組.incの振り付けYumiko先生が振り付けたという。振付はあまり詳しくないが、確かにへんてこな動きが多く、面白いものだった。こういうところに着目してもアイドルは面白い。

「ラブ・バリエーション」ではハルちゃんとギターの掛け合いあがり、ライブ感を感じさせてくれる演出だった。これはハルちゃんのような歌唱力が無いとできない芸当。

そして、本編最後は「すききらいアンチノミー」で、作曲者・宮野君のギターのカッティングから曲が始まる。なんかちょっと泣いちゃいそうだった。

 

アンコールは、「ジャスト・メモリーズ」で始まる。TIFの後の定期公演で初めて聞いた曲だ。フロアの熱狂がクールダウンして、サイリウムをしみじみと振る様は感慨深い。余談だけど、自分はなぜかサイリウムがもらえず、少し寂しかった…。どこで配ってたんだろう?

 

そして、最後のMCでは、4人は想いの丈を語った。まず、印象に残ったのは、あんぬさんの「最近は解散とか悲しいニュースも多いけど、大船に乗ったつもりで皆さんは安心して応援してください!」という発言だ。活動期間が比較的長いグループが解散する最近のアイドル界の不安を吹き飛ばす、一番言ってほしい言葉を言ってくれるあんぬさんは本当にスーパーミラクルアイドルなんだよなぁ…と思わされた。あとは、おとはすの「ストレスから円形脱毛症になってしまった」発言だ。自分は以前から、アイドルというのは色んな事に思い悩んだりしながら頑張る姿に魅力があると思っているのだが、こうやって円形脱毛症になりながら悩むおとはすがいるから、フィロのスはパフォーマンスの質の高さに加えて、アイドル的な魅力も発揮できるのだろうと思った。その一方で、そんな話も笑い話としてしまう強さも持ち合わせているところが、おとはすはスゴい。

そして、メンバー全員から感じたのは、上を目指している意識だった。より大きな会場で、より多くの人に自分たちの音楽を届けたい、という強い気持ちが伝わってきて、このグループを推してて良かったなぁ…と思わされる。

そしてアンコールの最後は当然「ダンス・ファウンダー」!もう、言葉は要らない。最高!!そういえば新MVも公開された。

 


フィロソフィーのダンス/ ダンス・ファウンダー(リ・ボーカル&シングル・ミックス) 

 

ライブ全体を通して思ったのは、期待を超えることの大変さ、だ。フィロのスは所謂楽曲派としてここまでやってきたが、その分、生バンドを入れた時の期待値やプレッシャーも高まる。しかも、今回はサポートメンバー集めのための目標金額300万円のクラウドファンディング1000万円も集めてしまった。そして、名プロデューサー加茂さんが選び抜いたメンバーは(俺は詳しくないが…)当然すごいメンバーだ。加茂さんのブログにもバンドメンバーの人選についての記事が上がっている。

blog.goo.ne.jp

 

 そんな中、まだまだアイドル歴も短いメンバーにかかるプレッシャーは相当にヘビーだっただろう。しかし、そんな環境下で期待を上回るパフォーマンスと覚悟を見せつけてくれたフィロのスがこれから売れないわけがない、そう思わせるには十分なライブだった。

 

 

2Solitude Hotel 5F @日本青年館/Maison book girl6/23

 奇を衒わない、それでいてブクガの作りこまれた世界観を堪能できるライブだった。

ナタリー記事、リアルサウンド記事はこちら

natalie.mu

realsound.jp

 

 

ブクガのワンマンはZeppで行われたSolitude Hotel 4F以来。前回のタイムリープを繰り返す難解なライブを経て、いったいどんなものを見せてくれるのだろう、というワクワクした気持ちで、雨の降る中日本青年館へ向かった。新曲のタイトルも「レインコートと首のない鳥」だし、ブクガはこれくらい欝々とした天気が似合っている。ちなみに、この週は風邪の病み上がりだったので、ホールのライブは座れてありがたい。

 


Maison book girl / レインコートと首の無い鳥 / MV

 

ぶっちゃけると、ブクガは好きだが、結構似たサウンドが多く、どの曲がどれだとちゃんと認識していなかったりする。なので、この曲でどうのこうの、というのを書かないことにする(ていうか書けない)。

 

全編を通して印象的だったのは巨大な画面を用いたVJだ。ブクガの世界観を表現する抽象的なVJは飽きさせず、メンバーよりもVJを見てしまう時間が結構あったくらい。VJ以外にも「rooms」の照明はばっちり決まってかっこいいし、(メンバーが暗転中に移動する音が聞こえるのはご愛敬)、「Last Scene」のレーザーとミラーボールを使った演出など、メンバーのダンス・歌・照明・VJ・そして静かに座って見守る観客(「my cut」除く)までも含めて、ブクガの世界観がパズルのピースをはめるように表現されていた。

 

本編・アンコールが終わり、観客のスタンディングオベーションで幕を閉じた…かと思いきや、まさかのダブルアンコール。本編でずっと座ったままだったのに、ポエトリーリーディングの「教室」を立ったまま聞くオタク達はちょっとシュールで面白かった。ポエトリーリーディングまでやって、まだ何かやるのかな?と思ったら中世の医者のような鳥のマスク(ペストマスクというらしい)を被ったメンバーが登場し、「レインコートと首のない鳥」が始まった。また、4Fの時のようなわけわからんのが始まったぞ…!という謎のワクワク感を味わっていると、急に演奏が止まり、出ていくメンバー。これでこそブクガだ、と感じたが、そのままスクリーンで6Fの開催が告げられ、ホールが明転してライブは終了した。

 

全体的に、4Fのような難解かつ複雑な構成を入れていなかったものの、ブクガの世界観はしっかり表現されていた。コショージがMCで語ったように、4Fでは変なことをやりすぎてしまった感があったが、今回はある意味「正当な」手法でもブクガの(サクライさんの)世界観を表現することができることを証明した良いライブだったと思う。

 

しかし、いくつか、ライブレポのブログを読んだが、ブクガのライブは人を詩人にさせるようだ(抽象的な表現多い!)。

 

3city light, star light@東京国際フォーラム/sora tob sakana7/1

 オサカナちゃんの4周年記念ライブ。オサカナちゃん尊い。あと、上手くなったなぁ、と思った。

 

5時開演だったので4:50頃についたら、既にパンダみっくのオープニングアクトがもう始まっていた。席は14列目と、まぁボチボチ。そういえば入場する時に、やなミューがいた。

 

いよいよライブが始まる。生バンドのメンバーが現れると新しい方のSEの生演奏。去年のリキッドルームで「海に纏わる言葉」の生バージョンを聞いた時の感動を思い出した。上述してるが、生バンドのオープンニングSE大好き!オサカナちゃんは新衣装で登場。しかし、ライブが終わるまで特に触れられることはなかった…笑

 

1曲目は「Light house」。メジャーデビューアルバムは全曲良すぎてビビる。この曲はキレがあって、一気にオサカナの世界観に引き込まれる。同じアルバム曲からだと、「鋭角な日常」は1年くらい前からやってる気がするが、どんどんメンバーのパフォーマンスのクオリティが上がってるのが見て取れる(自分はそこまで足繁くオサカナ現場に通ってるわけではないので)

そして、新曲「New stranger」を初披露!MVが上がっているので予習していったが、照井さん節炸裂の難曲なのでやはりまだパフォーマンスが洗練されていない印象。この夏のフェスを通して、パフォーマンスが上がっていくのが楽しみだ。

 

 
sora tob sakana/New Stranger(Full)

本編は、みんな大好き「夜間飛行」から、アルバムでも締めの曲、「Light House」で終了。この曲は爽やかなサウンドで、夏の夜に屋外で聞きたくなる感じ。国際フォーラムは屋内だったが、この夏沢山聞けるといいな。

アンコールは、「帰り道のワンダー」で盛り上げてから「ribbon」でしっとりと締める構成。

 

全体を通して感じたのはメンバーの成長かなぁ。一番最初にオサカナを見たのは、2年くらい前のアイドル横丁夏祭りか何かだったと思うが、確かに楽曲が面白い一方でパフォーマンスはまだまだな印象だった。MVでは音も良いし聞けるが、ライブではやはりパフォーマンスに難があり、以前玲ちゃんも言っていたが、「楽曲ばかり注目されてしまう」というジレンマを抱えていた。それが、少しずつ大きなステージに立ち、生バンドとのセッションを経て、少しずつクオリティが上がってきていて、なんというか「メジャー感」が出てきたように感じる。まぁそれでも、所謂歌うまアイドルのレベルには程遠いのだが、おっさんは成長が見られるだけでうれしく思ってしまうのだ。

 

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フィロのスは宮野弦人とヤマモトショウ、ブクガはサクライケンタ、オサカナは照井順政というように、楽曲派アイドルというのはコンセプトを明確にした作家込みのチームを作っている。現在、日本メジャーアイドルのトップに位置するAKBG、坂道、ももクロ等に関しては、楽曲は良いが作家はバラバラであり、そこが同時に強みでもある。そして、逆に、楽曲にコンセプトを持ってるメジャーアイドル(?)として挙げられるのはPerfumeBABYMETALなどの世界を股にかけて活躍するグループという印象だ。なので、今回ライブに行った3組は、世界に羽ばたく可能性があるという事だな!という超希望的観測を持って、これからを楽しみに見守りたいと思う。